小学生

今日、JR横浜駅のホームにて

電車を降りた時に、タッタッタッという足音が聞こえたため、駆け込み乗車をしてる奴がいるなあとそちらを見た。

それは帽子を被った私立の小学校にでも通ってそうな坊ちゃんだった。

「あんな子でも駆け込み乗車をするのか」

そんなふうに思っていた時だった。

その坊ちゃんは、まるで木の葉が風に吹かれて地面に落ちた時のような音で電車に着地し、服の乱れをパッパと整えるとまるで何事もなかったのかように平然とした様子で立っていた。

周囲の人物も彼に気づくことなく、電車内に溶け込んでいた。

その様子はまるで忍者のようで、このホームで彼の存在に気づいているは僕だけなんじゃないだろうかというような錯覚をしてしまった。